テスト勉強をしている時、クラスの女の子に「無駄じゃない?」「効率悪くない?」と言われて恥ずかしかったことを覚えています。昔から細かい所が気になって先に進めないタイプでした。勉強でも、気になることがあると解決するまで先に進めませんでした。女の子はアドバイスのつもりで言ってくれたんだと思います。でも僕は自分が馬鹿でのろまだと思われたんだと思って赤面しました。効率の良いやり方、無駄の無いやり方をしなくっちゃと僕はノウハウ本なんかを読んで、勉強のやり方を変えようとしました。でも上手くはいきませんでした。
現在ネットには、「効率の良いやり方」「成功する方法」「無駄のないお金の使い方」なんて情報が溢れています。それを見ているとまるで最短ルートをいかないと馬鹿みたいな、失敗しているような気持ちになります。今回の主人公〈浅川巧〉は日本統治下の朝鮮と日本の友好を彼なりのやり方で貫いた人でした。そのやり方は泥臭くて、遠回りで、時間のかかるものばかりです。でも彼のやり方は優しくて、温かくて、朝鮮の人々、彼を知る日本人に染み渡っていきます。 今でも効率良くやらなきゃ、無駄がないように生きなきゃと強迫観念に駆られる時があり ます。でも巧さんは、自分のやり方でいいんだよ、君に合った生き方があるよとそう呼びかけてくれるように感じます。 僕のようにそんな風に思ってしまう人がいるなら、あなたにも巧さんの存在を知ってほしくて巧さんの話を書きます。
全席指定 / 未就学児童入場不可
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F
TEL:03-3414-0019
※下北沢駅・小田急線「東口」、京王井の頭線「京王中央口」より徒歩3分
日露戦争後の条約で朝鮮の優越権を認められると、日本は外交・軍事などを治め武力を背景に植民地として朝鮮を支配するようになる。1910年、朝鮮を併合し総督府を設置。
このとき多くの日本人が朝鮮へ渡り、1914年には浅川巧も兄に続いて渡韓。朝鮮総督府の林業試験場に就職し養苗や造林研究に従事する
1930年代の京城。
現在のソウル特別市にあたる日本領朝鮮の行政区域。
(提供 浅川伯教・巧兄弟資料館)
1919年、ソウルで独立宣言が発表され「独立万歳」をさけぶデモ行進が行われた。日本は武力で弾圧したが、両者の関係はより一層悪化。日本の識者が沈黙する中、柳宗悦は『朝鮮人を想う』を新聞へ寄稿し朝鮮民族とその芸術への愛と尊敬の念を示した。
独立運動発祥地パゴタ公園には現在歴史を伝えるためのレリーフが設置されている。
(提供 浅川伯教・巧兄弟資料館)
朝鮮総督府の建築にあたり、朝鮮にとって重要な文化的価値を持つ光化門を撤去する計画が持ち上がった、
しかし、柳宗悦が「失われんとする朝鮮建築のために」(1922)を発表したことで移設にとどまった。
震災が起きると以前から差別感情のあった日本人の間で朝鮮人が井戸に毒を入れたなどのデマが流れ、世間の不安感は朝鮮人の虐殺へとつながった。多くの日本人がデマを信じるなか、浅川巧はこの惨劇を嘆き、朝鮮人を擁護する日記を40枚にものぼって残している。
現在の山梨県北杜市高根町生まれる。1914(大正3)年、兄の伯教を慕って朝鮮半島に渡り、林業技手として荒廃した山々の緑化に奔走するかたわら、兄とともに朝鮮白磁をはじめとした朝鮮陶磁を研究し、『朝鮮陶磁名考』を書き残した。また、木工品などの工芸品に民衆芸術の美を見出し、優れた文化として日本に紹介。日本による植民地支配の時代にあって、朝鮮の人々に同じ人間として接し、朝鮮語を話し、その風俗や文化を愛し、1931(昭和6)年に40歳の若さで朝鮮の土となった。今も、ソウル市忘憂里(マンウリ)にある墓は、彼を慕う韓国の人々によって守られ続けている。
北杜市ウェブサイトより引用 https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/1585.html
現在の山梨県北杜市高根町生まれる。朝鮮の芸術にあこがれ、1913(大正2)年、日本統治下の朝鮮半島に渡り、700箇所にも及ぶ朝鮮古陶磁の窯跡を調査し、日本に初めて朝鮮白磁のすばらしさを伝えた。陶磁器の時代的変遷を明らかにした研究成果は、朝鮮陶磁史の基本文献として今日に至る。
北杜市ウェブサイトより引用 https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/1585.html
現在の東京都港区で生まれる。文芸雑誌『白樺』の創刊に参加。伯教と親交があった柳は1916(大正5)年に半島を訪れたとき、京城の巧の家に宿泊。巧との出会いにより朝鮮の人々が日常使う工芸品や雑器の美に強く惹かれ、朝鮮民族のための美術館設立を計画しその実現に情熱を傾けた。日本統治によって壊されていく朝鮮文化の厳しい状況を目の当たりにし、私財を投じながら伯教・巧と共に「朝鮮民族美術館」を京城の景福宮内に開館。
北杜市ウェブサイトより引用 https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/1939.html
今公演では下記の対策を実施しております。
劇場でご観劇の際は、お客様にもご協力をお願いいたします。